ブルガリアでのコロナ禍以来初のイベント開催

アネリア・イヴァノヴァ|NGO団体全国アニメ・マンガクラブ「NAKAMA」代表

プロヴディフで日本文化フェスティバルを開催することは、私にとって本当に長い間の夢でした。私はこれまで、他国を含め非常にたくさんの場所でイベントの開催を手掛けてきましたが、故郷であるプロヴディフだけはありませんでした。そのこともあり、欧州文化首都プロヴディフ2019の日本関連のプログラムについて知ったときには、大興奮そのものでした。

2019年に開催した第一回「アニメ&ゲームフェスティバル」が大成功を収めたことを受け、今やこのイベントを恒例行事にすることが私と私のチームにとっての夢となっています。プロヴディフ2019財団が、私達とその夢を共有してくださいました。というのも、同財団が第二回の開催のための助成金を承認し、大きな力となってくれているのです。

2020年の新型コロナウィルス感染症の世界的流行により、私達は観客の皆さんの健康を考慮し、このイベントの延期に踏み切りました。したがって、「アニメ&ゲームフェスティバル2021」が本イベントの第二回目の実施となり、私達は、今年のイベントの開催方法にいくつか変更を加えることを決定しました。このフェスティバルは、入場無料の野外イベントとなりました。このことにより、プロヴディフの中央広場という極めて交流性の高い場所での開催となり、より多くの来場者、さらには単なる通りすがりの人々さえも呼び込むことが可能になったのです。このほか、イベントの会期を変更しました。前回は一日のみでしたが、今回は土曜日の午後にスタートし、日曜日は終日続きました。

このイベントが成功に終わったことを、私は確信をもってご報告できます。非常に大勢の人々で賑わいました!入場無料であったことから、正確な数字をお伝えするのが難しいのですが、両日で4000人を超える来場者であったことは確実に言えます。来場者はこのイベントに対し本当に献身的で、大雨が降っても焼け付くような日差しのもとでも、会場に留まり、プログラムを鑑賞してくださいました。

 

このイベントでは、複数の異なるエリアが設けられ、会期中を通してプログラムが展開されていましたので、来場者は出席したいものや観たいものを選ぶことができ、退屈する暇もない様子でした。

物販エリアも設置され、来場者はここでポスター、アクセサリー、ぬいぐるみ、手工芸品、マンガ、さらにはかんざし飾りや折り紙ポストカードのようなより伝統的な日本の土産物など、あらゆる種類のお土産を購入することができました。

ワークショップエリアもご用意し、来場者が自分達でものづくりをし、記念品として持ち帰ることが可能でした。比較的幼い来場者にはピクセルアートや折り紙のワークショップを、また大人向けには切り絵やいけばなのワークショップを開きました。

マンガ&コミック図書コーナーも非常に人気の高い見どころとなりました。私達は600冊を超える書籍を所蔵し、コレクションの入れ替えや拡大のために毎年新たに蔵書を増やしています。このエリアについては、私達は当初、来場者が会場を駆け回った後に休憩をしたり、次の興味のあるレクチャーが始まる前まで待機できる、くつろぎのコーナーをイメージしていましたが、実際には、たくさんの人達が特にこのエリアを訪れるために来場していたことが分かり、フェスティバルが開場した瞬間に、このコーナーに入りマンガを読む人々の行列ができたほどでした。

 

 

ゲーミングエリアは、2019年の開催とはいくらか趣が異なりました。今回の野外イベントでは、前回実施した対戦型のe-スポーツのトーナメントの開催が難しかったことから、アーケードゲーム機を揃えた最高のレトロ・ゲームのエリアに加え、ニンテンドースイッチやプレイステーションのコンソールで来場者が踊ったり対戦したりして楽しめる、ファンエリアを設けました。

今回のイベントの最大のアトラクションとなったのは、もちろんメインステージでした。初日はわずか2時間のステージプログラムだったことから、私達は、より期待が寄せられていたプログラムのひとつであるダンスショーで幕開けを飾ることにしました。ブルガリアでは、特にJ-POPやK-POPといったアジア系ダンスがとても人気で、こうしたポップミュージックに乗って踊るグループが多数活動しています。ブルガリア全土から集まった18ものグループが、一時間半におよぶ長時間のショーを繰り広げました。

イベント二日目は、小野寺マヤノ氏によるレクチャーのオンラインライブ配信でスタートしました。イベントでのこのような試みは初めてのことでしたが、大成功となりました。小野寺先生には、切り絵と剪画の起源や、それらの現代的側面について講演していただきました。また先生は、東京のご自身のギャラリーで企画する展覧会についてもお話しくださいました。私達はこの演壇の場をお借りして、11月にプロヴディフで開催予定の合同の切り絵展の告知を行いました。

同じ日のその後、私達は日本人ゲストとの二度目となる出会いを果たしました。コスプレユニットのみおまよのお二人で、2019年に私達のイベントに自らご登場くださいましたが、そのときの経験が今回の出演への意欲を損なわせることはありませんでした。司会者がお二人に、2019年にプロヴディフに来訪したときのエピソードや、それが彼女達にとってどのような経験であったかなどお話を伺いました。お二人は、パンデミックが彼女達のコスプレ活動や暮らしに与えた影響や、今後のコスプレ活動の計画について語ってくださいました。 

 

30を超える参加者が出演したコスプレショーも、大勢の観客を集めました。またセルビア出身の美しく才能溢れるコスプレのゲスト審査員らが舞台上で討論会を行い、各自の経験やその後の計画について述べました。

このプログラムの閉幕イベントとなったのが、着物を着せる技芸、着付けのレクチャーとファッションショーでした。司会者の一人であるドラ・ソモヴァ氏が、着物や浴衣、和装小物など膨大なコレクションをお持ちで、通常であれば来場者が浴衣を試着できるエリアを設けます。しかし猛暑とパンデミック禍ということもあり、今回はフォーマットを変えての実施となりましたが、その変更が功を奏したと私は思います。10名の女の子達が多種多様な着物を身に纏い、ドラさんが、異なる種類とそれらの持つ象徴的意味や特徴など、着物にまつわるあらゆる内容を観客に解説してくださいました。

このイベントが実現したことを、私は心から嬉しく思います。私達は過去二年間、自分達が気付いていた以上に私達のイベントの雰囲気や来場者が放つエネルギーを恋しく感じていました。それが私達に、継続と成長、そしてこれまで以上に最高なイベントづくりに励み、そして日本からもっとたくさんの素晴らしいゲスト出演者の方々を招聘していくモチベーションを与えてくれたのです。

私達は、幸せな気持ちで2022年の次回のイベントの準備に取り組んでおり、再びファンの皆さんとお会いできることを楽しみにしています!