SUPERACCORDIONLIVE@MATERA

coba - 小林 靖宏|アーティスト

2019年10月、同年の欧州文化首都であるマテーラにて、ファディエシス音楽協会が主催する第8回ファディエシス国際アコーディオンフェスティバルに参加させていただきました。

ファディエシス音楽協会は2008年にイタリアのポルデノーネで創立して以来、教育や文化芸術の促進をスローガンに掲げてきました。そして、公私にわたる関係のおかげで、マテーラとは2011年より協力してきました。

2019年のフェスティバルでは、一流のミュージシャンと革新的なコンテンツによる独特の組み合わせが演出のテーマとなり、ファディエシスと関係の深い多くの日本人アーティストが参加しました。

私のバンドはマテーラで開催される本フェスティバルに2度招待されており、今回はEU・ジャパンフェスト日本委員会の支援を受け、フェスティバルの主要メンバーの一人として参加してきました。

本年のテーマは『Matera Meets Japan』。まさにイタリアと日本の組織的、文化的な繋がりを強化するのに最適なテーマで、この貴重な機会に複数の日本人アーティストがマテーラのメインステージで演奏をしてきました。

 

私のコンサートに加えて、九州のアコーディオンアンサンブルや、フェスティバルの芸術監督でありマエストロでもあるジャンニ・ファセッタ氏が2019年春に日本で開講したマスタークラスより選出したミュージシャンによるオーケストラなど、日本人アーティストが出演する多くのイベントが開催されました。なかでも、シンフォニエッタ福岡はアンサンブル・ファディエシスとソリスティ・ルカーニ・アンサンブルとの共同演奏によりイタリアと日本の架け橋となりました。彼らのコンサートは2019年10月10日木曜日にサン・フランチェスコ・ディ・パオラ聖堂で行われ、フェスティバルでは「弦楽合奏」を題した最初の公演でした。ファディエシス音楽協会と長年にわたり交流があるバイオリニストの太田圭亮氏監修のもと、上形葵氏、岡部直美氏、田中由美子氏というソロで活躍する3名の非常に若い日本人アコーディオン奏者がトリオになり、福岡、マテーラ、ポルデノーネの弦楽器と共演しました。西洋と東洋それぞれの楽曲のアレンジやアプローチから文化の多様性をみることのできる芸術的価値の高い貴重なイベントでした。独特の響きやハーモニーに特徴のある日本の伝統的な民謡を取り入れたコンサートは、西洋の伝統音楽との違いから現地で大盛況を収め、チケットは完売しました。

私はフェスティバルの主催者に、東海地方(名古屋)で1994年に誕生し現在は三木一子氏指揮のもと活動する30名の女声合唱団『レインボーコーラスあいち』を紹介しました。主催者は彼女達を高く評価し、2019年のファディエシス国際アコーディオンフェスティバルに快く招待してくれました。10月12日土曜日、午前11時30分、プルガトリオ・ヌオーヴォ教会にて彼女たちのコンサートは始まりました。日本、イタリア、地中海の民謡という幅広いレパートリーで構成されたコンサートは、音楽の力で西洋と東洋を結びつけました。合唱団はアコーディオンにジャンニ・ファセッタ氏、ピアノに山内敦子氏を迎えて楽曲を披露しました。日本の楽曲では津軽三味線奏者の伊藤ケイスケ氏も出演し、巧みな演奏を披露しました。チケットはこちらも完売となり、多くの観客を魅了し成功を収めました。

このコンサートは、音楽の力で遠く離れた国の異なる文化が融合し、マテーラと日本の架け橋となる素晴らしい機会になりました。

私のコンサート「スーパーアコーディオンライブ@マテーラ」はギターに伊丹雅博氏、ベースに田中晋吾氏、ドラムに天倉正敬氏を迎えたバンド編成で、フェスティバルの最終夜にラファエレ・ジェルヴァジオのホールにて開催されました。コンサートは大成功をおさめ、観客は熱狂し、演奏終了後には5分間にわたりスタンディングオベーションを浴びました。それは私たちにとって心を動かされる感動的な瞬間でした。マテーラでの私のコンサートは、後日、地元のテレビ局TRMで紹介され賞賛を受けました

私は、テレビのインタビューの中で、会場を熱気で包み込んでくれた観客について触れました。日本の音楽や文化に興味を持つ若者に限らず、ナポリ、ローマ、遠く離れたベネトやフリウリ=ヴェネツィア・ジュリア、フェスティバル開催地のマテーラ、バーリ、ポテンツァなど、イタリアの各地からこのコンサートに多くの人が集まってくれました。

フェスティバルの芸術監督であるジャンニ・ファセッタ氏と共同制作者であるロペルフィド・ジェンナロ氏は2019年度のアコーディオンフェスティバル『Matera Meets Japan』の開催により、マテーラの欧州文化首都プログラムに大きく貢献したといえます。

最後に、音楽によって国境を越え、素晴らしい文化交流の機会を与えてくれたEU・ジャパンフェスト日本委員会の皆様に感謝するとともに、これからも永きにわたり異文化間の交流や連携を可能にする多くの貴重な機会が数多くあることを願っています。