2年間にわたるダンス、それはほんの始まりに過ぎない

ミハエル・シャンドール|プロジェクトマネージャー
欧州文化首都ケムニッツ2025 gGmbH

「ダンシング・ネイバーズ(踊る隣人)」は、コンテンポラリーダンス、アーバンダンス、即興ダンスの実践を通じて年長者と若者を結びつけることを目指す、長期的な異世代間交流活動および文化的参加型プロジェクトとして発展しました。本プロジェクトは、2025年を通じて、日本人アーティストとの協働と継続的な市民参加によって顕著に形づくられながら、ケムニッツにおける最も存在感ある地域密着型芸術プログラムのひとつとして進化を遂げました。

100名を超える年長者が、週1回実施される3つのトレーニンググループに定期的に参加しました。これらのセッションは、身体的活動と芸術的探求、さらに社会的交流を組み合わせたものでした。これに加えて、5月から10月にかけて、市内の公園で週1回の2時間の野外クラスが導入されました。この公開形式は、瞬く間に本プロジェクトの認知度とアクセシビリティにおいて、主要な要素となりました。通りがかりの人々が自発的に参加することも頻繁にあり、なかには学校のクラス全体の参加もあり、シニア世代のダンサーを「かっこいいおばあちゃん」と熱烈に呼ぶ光景が見られました。こうした世代を超えたひとときは、いかにダンスが公共空間を、好奇心の共有とインフォーマルな文化交流の場へと変容し得るかを明らかにしたのです。

「ダンシング・ネイバーズ」における決定的要素となったのが、日本人アーティストの安藤洋子氏、貝ヶ石奈美氏、橋本園子氏との協働で、彼女達は、2025年1月、4月、7月、10月には、各回5~6日間にわたる集中ワークショップを計4回実施しました。正確さと明快さ、そして身体的気づきに根差した彼女達の身体表現の思想は、グループに深遠な影響をもたらしました。本ワークショップへの参加は、年初には約35~40名だったダンサー数が、10月になる頃には50名以上にまで増加し、この異文化交流の芸術面での質と動機づけ効果の高さを示していました。

参加者は、日本の指導アプローチに力強く応え、細部への繊細な配慮や深い集中力、そして即興的な構成への開かれた姿勢に価値を見出していました。これらのワークショップで紹介された日本の振付は、今や本プロジェクトの共有レパートリーにおける重要な一部を成しています。こうした芸術的融合は、ダンサー達の動きの語彙を押し広げただけに留まらず、文化的影響や規律、そして表現に対する理解をも深めたのです。

異世代間の協働を促進するという精神のもと、地域の養成プログラムに参加する若手ダンサーが、定期的に稽古や公演に招かれました。当初は、学習速度や様式的な期待の違いから、双方に戸惑いが生じていました。しかし、創作過程を共有することを通じて、これらの世代が互いの強みを認識し、尊重するようになりました。年長者のダンサーが、地に足のついた存在感と表現の奥行きをもたらす一方で、若年の参加者は、スピードとエネルギー、そしてリズム感溢れる機敏さを発揮しました。こうした相互作用により、新たな振付の発想が生まれ、互いへの敬意が強固なものとなりました。

「ダンシング・ネイバーズ」は、2025年を通じて、20回の公開パフォーマンスを実施し、推定1万人を超える観客の目に届きました。主な出演として、1月18日に観客数およそ5,000人を記録した欧州文化首都開幕式をはじめ、市長主催の新年レセプション、ザクセン州首相主催の夏の祭典、ならびにドレスデン州議会でのパフォーマンスが挙げられます。

©Ernesto Uhlmann

同グループはまた、コスモス・フェスティバルや、各種のストリートフェスティバル、ボランティア祝賀行事、さらにアップル・フェスティバルやカメニツァ・ムジカ・ダンス・フェスティバルといった欧州文化首都の取り組みなど、複数の大型文化イベントにも貢献しました。

これらのパフォーマンスは、本プロジェクトに対する市民の認知度を著しく高めるとともに、異世代間の文化的参加のモデルとしての地位を強化しました。全国メディアがこの取り組みを報道し、また他の欧州文化首都の代表者が、本プロジェクトの方法論をより深く学ぶため、トレーニングセッションに参加しました。

本プロジェクトが発展していく過程で、いくつかの重要な知見が表面化しました。最も力強い成果のひとつが、プロのダンサーと年長者のアマチュアダンサーの協働が、芸術面での質と社会的インパクトの両方を生み出し得ることを確認できたことです。年長者の参加者は、プロの振付家から学ぶことに誇りを抱いていると述べ、またコンテンポラリーダンスの実践に深く取り組む意欲が尊重され、評価されていると感じていました。

週1回のトレーニングセッションと、数日間の集中ワークショップの組み合わせは、効果的で参加意欲を促す構成であったことが実証されました。週1回のクラスが、継続性や日常のリズム、そして社会的繋がりを提供する一方で、ワークショップが、刺激や挑戦、さらに芸術的刷新をもたらしました。

また本プロジェクトは、ダンスの持つ強力な社会的側面を明確にしました。多くの参加者、とりわけ独り暮らしの方々が、このグループを家族代わりの存在と感じていました。2時間のセッションのなかに、長めの休憩をあえて取り入れたことにより、会話を交わし、互いに支え合い、友情を育む機会が生まれました。参加者は、稽古以外にも、ハイキングに出かけたり、文化イベントに参加したり、あるいは新しくオープンした地元のダンスバーで集まるなど、行動を共にするようになりました。

日本人アーティストとの協働は、異文化理解を拡大する上で重要な役割を果たしました。参加者からは、日本文化への好奇心が高まり、馴染みのない動きに対してこれまで以上にオープンに取り組めるようになり、また日本のコンテンポラリーダンス固有の精度の高さや情感の深さに対する認識が高まったとの報告が寄せられました。

同時に、本プロジェクトは、年長者とともに取り組む際の、具体的な課題を浮き彫りにしました。多くのシニア世代にとって、急な変更は対応が難しいことから、確実な長期的計画が必須となります。この世代層に関しては、デジタルでの情報伝達は効果が薄いため、電話連絡や印刷されたスケジュールの作成が不可欠です。シニア世代と若手ダンサーのスケジュールの違いもまた、特に合同稽古を調整するにあたり、実務的な課題をもたらしました。このほか、時折発生する健康上の理由による欠席に備えて、トレーニンググループの継続性を確保するため、待機リストが必要となりました。

このように複雑に相互作用する課題を成功裏に管理するには、強力な芸術的リーダーシップとプロフェッショナルなプロジェクト調整、さらには参加者登録や連絡、屋外プログラムの運営を支える献身的なボランティアの存在が求められました。なかには最終的に、自らダンスグループに参加したボランティアも数名おり、それが本プロジェクトの包摂的な魅力を物語っています。

本年が終わりを迎えようとするなか、「ダンシング・ネイバーズ」は、長期的継続への強い可能性を秘めた、注目と敬意を集める文化的取り組みとして、その存在を顕わにしました。日本人協力者によりもたらされた芸術的豊かさと、シニア世代のあいだで発揮された社会的影響力、そして拡大する異世代間の対話が、今後の発展に向けた強固な基盤を形成しているといえます。国際協力、とりわけ日本との協働は、今後長年にわたり芸術的奥行きと異文化理解の両方を推し進める上で、大きな有望性を秘めているのです。

©Ernesto Uhlmann

 

今後の発展および展望

『Tanzende Nachbarn/ダンシング・ネイバーズ』がケムニッツで開催される2026年世界演劇祭(テアター・デア・ヴェルト)で上演されることは、本プロジェクトの発展における重要な芸術的節目を意味します。このフェスティバルは、2年間にわたる参加型・異世代型形式での継続的な活動を経た本プロジェクトを、新たなプロフェッショナルなレベルで披露し、国際舞台芸術の文脈に位置づける枠組みをもたらします。

本プロジェクトは、2026年開催の世界演劇祭において、日本人振付家の安藤洋子氏および同氏率いるチームとの共同制作による新作振付作品として、最大2回の公演で上演される予定です。これらの公演は、「ダンシング・ネイバーズ」の異世代的な核心を保ちながら、主に地域密着型とされてきた形式から、芸術性が明確に打ち出された作品への転換を象徴するものとなります。このようなフェスティバルという文脈は、国際的認知を可能にするとともに、地域および国際舞台でのさらなる発表の出発点としての役割を担っているのです。

世界演劇祭とは別に、フェスティバル終了後には、ガレージ・キャンパスにて、より大規模な発展的局面が計画されています。この過程は、参加型フォーマットやワークショップ、交流プログラムの拡大に重点が置かれ、持続的な芸術的・社会的関与のためのプラットフォームとして構想されています。ガレージ・キャンパスは、長期的なプロセスの拠点として機能し、地域の参加者と国際的なアーティストおよびパートナーを結びます。

こうした背景から、本プロジェクトは、過去と将来の欧州文化首都に加え、他の国際的パートナーとの連携の強化を目指しています。ガレージ・キャンパスは、フェスティバルの枠組みを超えて、芸術的実践やコミュニティ形成、さらに国際協力をより発展させ得る場として構想されていることから、これを通じて、『Tanzende Nachbarn/ダンシング・ネイバーズ』が、国際的文脈において応用可能な異世代型文化活動のモデルへと進化していくことが期待されます。