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[Vol.85] リガ・チェンバークワイヤー日本での冒険

イルゼ・ビソファ

リガ室内合唱団代表

 

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 リガ・チェンバークワイヤーと少女合唱団リガが日本を訪ねるための準備には、約二年の歳月を要しました。2014年にリガで再び世界合唱祭が開催されたとき、この年の欧州文化首都リガのディレクター、ディアナ・チヴル氏は、私たちに所沢フィーニュ少年少女合唱団を招待しようと提案してくれました。この出来事を通して、私たちはすぐにうちとけ、今度は所沢フィーニュ少年少女合唱団が私たちを日本へ招待してくれました。その招待を受けてから、日本が憧れの土地のような、また叶いかけの夢のような場所へと変わったのです。2015年夏の日本での調査を兼ねた滞在と二年間の準備を経て、リガ・チェンバークワイヤーと少女合唱団リガの合同グループは、極東の国、日本へと行けることとなったのです。

 日本での滞在は、私たちに夢を叶えるためには物事に真剣に向き合うことが大切なのだと教えてくれました。そして私たち全員の願いを皆さんは目から感じ取り、尊重し、実現してくれました。またコンサートだけではなく、着物を着てみたり、折り紙や書道に挑戦したり、お茶を楽しんだり、沢山のものを見たり、日本を楽しむ機会を与えてくれました。

 日本での滞在において、日本の人々とそこでの生活が尊敬の念によって結びついていることに気がつきました。人々はごみを散らかしたりせず、去り際には何も残しません。その見返りに、彼らは美しい景観と美味しい食事という”贈り物”を受け取っているのだと感じました。食事とその準備自体も、日本では日常生活の中で重要な役割を果たし、毎回ゆったりと、感謝の気持ちとともに楽しまれます。

 3月の終わりから4月の始めにかけて、日本では桜が見ごろを迎える季節としてよく知られていることもあり、私たちは美しさが最高潮に達するこの時期に日本への訪問を計画しました。滞在中、満開の桜と素晴らしい景色を楽しむことができたのは、私たちにとって大きな喜びでした。東京周辺を訪れた際、富士山は残念ながら雲に隠れていましたが、関西に向かう飛行機の窓から偶然にも雲から覗く富士山の頂上を見ることができました。このことは忘れがたい思い出となっています。

 日本各地を旅し、日本のホストファミリーの家や仏教寺院で過ごしたとき、私たちは日本の伝統文化を体験し、西洋と東洋の文化の共通点や相違点を見つけました。また日本の皆さんはとても暖かく、優しく、親しみ深いということが分かりました。ホストファミリーの皆さんは広い心で、私たちが自宅にいるような気分でくつろげるよう気をつかってくださり、そして日本文化、伝統、日常生活を紹介するために尽くしてくれました。訪れたどの場所でも、私たちは暖かく歓迎され、素敵なおもてなしを受けました。彼らのラトビアに関する知識にはとても驚きでしたし、何か新しいことを進んで学ぶ姿勢に大変感心しました。

 一番印象的だったのは、地下街で道に迷ったときに経験した大都市ならではの光景や、そのとき300mの高さから地上を見下ろした景色の素晴らしさでした。最も大きなチャレンジの一つは、世界でも有数の複雑な地下鉄を乗りこなすことでした。また、日本の伝統衣装の着物を身につける体験では、戸惑いながらも楽しく、忘れがたい思い出となりました。

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 主にラトビアの作曲家によるオリジナルの楽曲、ラトビア民謡、現代の作曲家による音楽作品で構成されたコンサートプログラムは、私たちが日本の皆さんに聞いてもらいたいものばかりでした。日本の皆さんは私達の歌に注目し、楽しそうにコンサートを聞いてくれました。二週間の滞在期間、6回のコンサートを行いました。コンサート後には私達の音楽に対して、感情のこもった暖みのある美しく多彩な表現だねという賞賛の声や、感謝の言葉をかけてもらいました。日本では尊敬の念を持って伝統音楽が大切に扱われていますし、日本の皆さんはラトビア民謡が今も広くラトビアの人々の間で歌われていることや、世代を超えて受け継がれていることに感心しているようでした。またラトビアの民族衣装も皆さんにとってとても興味深かったようです。

 私たちは音響で有名な、または一流のホールで歌えたことをうれしく思っています。そのうちの一つは皇居から一つ通りを渡った場所にある、日本有数の銀行である三井住友銀行に設けられた会場でした。EU・ジャパンフェスト日本委員会から多大なるご支援を頂いた結果、ラトビアと日本の国旗が共に誇り高く揺らめく新しいビルの中で、私たちは素晴らしいコンサートを行うことができました。私たちの歌が、三井住友銀行へ実りある一年のスタートをもたらすことができたと信じています。

 私たちはこのイベントの準備や支援に参加してくださったすべての人々にお礼を言いたいと思います。所沢フィーニュ少年少女合唱団、EU・ジャパンフェスト日本委員会、ラトビア大使、そして本当に多くの方々に感謝しています。現代のソーシャルメディアのおかげで日本の友人と連絡を取り続けられることは、私たちの間にこの先ずっと続く友情を育むことができると強く信じています。

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