
佐藤由美(マイムアーティスト) 公演「生命の木」

ヴロツワフ2016

舞台芸術
震災を生き延びた松の木からインスピレーションを得て作られた小さな物語。東北出身の二人のアーティストによる演出が、ヴロツワフの地にて静かな感動を呼ぶ
東北から訪れた二人のアーティスト、佐藤由美とピアニストの鼓緒太の出演によって実現された本公演。彼らは、唯一震災を生き延びた松の木からインスピレーションを受けて、小さな劇を創作しました。2015年にステージでの技術を磨くためヴロツワフに到着した佐藤は、パントマイム財団の主催及びKatarzyna Śnieżka Sobiszewska(ヴロツワフ・パントマイム劇場出身の女優)の協力で、ワークショップを実現。この出会いは、三人のアーティストによる国際的なコラボレーションに更なる活力を与えました。Sobiszewskaが筋書き、監督、振付を担当しました。佐藤は主役のジャズシンガーとして、Sobiszewskaは守護霊として、鼓緒太はライブミュージックを演奏しつつ、「最愛の男性」として出演しました。日本の伝統的風習については、茶道の師範である佐藤由美の母親の助言を請いました。芸術として、また2011年の東日本大震災の記憶として、この公演がいかに観衆に受け入れたかについては、人々の感情を伴うという点で客観的には測りがたいものがあります。それでも、本公演の後で見られた観衆の表情の中に、またそこで聞かれた短い会話の中に、この公演が観衆の印象的に刻まれる強烈な経験となったということが見てとられました。
文責:マチエイ・ポゴジェルスキ
日程:
2016年3月11日
会場:
Chamber Hall(ヴロツワフ・ポーランド)
日本からの参加アーティスト:
佐藤由美(マイム役者)、鼓緒太(ピアニスト)
関連プログラム:
日程 | プログラム | 会場 |
2016年2月1日~3月11日 | 佐藤由美パントマイムワークショップとリハーサル | Klub pod Kolumnami, Tropical Dance, Chamber Hall Impart |
2016年3月6日~11日 | 鼓緒太によるリハーサル |

