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[Vol.50] 感謝の気持ちを込めて

第19回EU・ジャパンフェスト
「ダンスグループ・ユニック:東北公演・ワークショップ」

近藤 和子

福島県立四倉高等学校 教諭

福島県の様子も、少しずつ変わってきたように思います。浜通りのパワーは強く、3・11の恐怖を忘れようとしているのか、皆、前に進もうと日々の生活を送っています。UNIKの皆さんとダンスをした生徒の中には、震災後、1度も家に帰っていない生徒もおり、一時帰宅をさせるべく学校でも検討をしているところでした。

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今回の企画が実現したのも、EU・ジャパンフェスト日本委員会の皆様の助言があったからこそできたものです。私自身、音楽はできてもそれに合わせて体を動かすことはできません。リズム音痴なのでしょうか。授業では、生徒と一緒に「天使にラブソングを2」の映画鑑賞をしていました。『踊りながら歌う』というのは、生徒たちの中では身近なものなのかもしれませんが、私の中では未知の世界であり、最終目標であり、EU・ジャパンフェスト日本委員会事務局の方にお電話をし、相談しました。ダンスを生徒たちに見せたい、そのことを覚えていて下さり、このような運びとなったことに大変感謝しております。四倉高校の生徒は、行動したいのに周りの目が気になる、恥ずかしくて前に進めないのが現状です。メンタルブロックをはずすために日々、試行錯誤しています。生徒のテンションが下がると教員のテンションも下がってしまい、悪循環です。どうしたら生き生きと活動できるのか、実技教科の悩みです。思い切ってUNIKの皆さんにお願いして、生徒の様子を観察していました。常に活発な生徒は汗をかきながらダンスをして「俺、なんでこんなに真剣に踊っているんだ、最高だよ。」全身で喜びを表現していました。普段はクラスでゲームを楽しんでいるような物静かな生徒たちが、楽しそうにステップを踏んでいるのです。ダンスが終わってからの最初の授業での生徒との会話です。

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  • 恥ずかしかったけど、徐々にテンションが上がってきました。ストレス発散になり心から楽しむことができました。
  • 2曲目のダンスは、振りを一生懸命覚えようとするので頭を使いました。踊りやすかったのですが、チームワークが求められるダンスだと思いました。
  • どんな状況でも、熱くダンスができるUNIKの皆さんを尊敬します。また来てください。

笑顔になっていく子供たちを見ているのが、教員にとって一番の幸せだということを感じました。

11月5日、奥会津の三島町で行われた、ベルギー人ギタリスト、ヤン・デプレーテル氏によるコンサート『鎮魂と祈り』に寄せていただき、彼の音楽により、心の洗濯をすることができました。全国で子供たちのために頑張っていらっしゃる方々との集いは、貴重な時間でした。私は、奥会津に住んでいたこともあり、通いなれた道を懐かしく走っておりました。この日は腕時計を外し、時間を気にすることなく、心穏やかに過ごすことができました。本コンサートを主催した奥会津書房の遠藤さんが、帰り際におっしゃった言葉が忘れられません。

v50_04「子供たちをよろしくお願いします。」

福島県の子供たちが安心して教育が受けられ、伸び伸びと生活できることに全身全霊をかけていらっしゃることを感じました。私は、音楽を教えているしがない教員ですが、大人たちが、守りに入ってしまい、子供たちの教育を妨げてはならない、子供たちを育てていくのは親、教員だけではなく、学校と地域が協力し、子供たちを育てていかなければならないことを改めて実感しました。子供たちが心から笑い、深呼吸をして安心した生活が送れる日が1日でも早く訪れますように。

◎第19回EU・ジャパンフェスト:「ダンスグループ・ユニック:東北公演・ワークショップ」プログラムページは コチラ

◎第19回EU・ジャパンフェスト:「国際青少年音楽祭 in JAPAN:ヤン・デプレーテル公演」プログラムページは コチラ

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