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TOPページ >> プログラム >> 第11回 EU・ジャパンフェスト >> 国際青少年ミーティング「世界遺産と未来」


感想文/奈良グループ(教員)
 

世界青少年ミーティングに参加して
相知 美佐
このGraz2003でのUNESCOの行事は、最初に不可能だとか可能だとか、先に物事を考えて計画を立てる傾向にある日本人には、感覚的に最初から違う世界の話だった。
日程が分からない。詳細は一切なく、ワークショップと記載はあるが、誰がどこでワークショップをするのか、全員するのか、申し込むのか、奈良県は準備していけばする機会があたえられるのか、誰に聞いてもわからない。展示の準備とは全員なのか希望国なのか…どこで展示をするのか…も。生徒のステイ先はなかなか決まらない。プレゼンはどうするのか…
相手校の先生に何度メールを出しても返信なく、仕方ないので一方的にこちらの計画を事細かに送り、読んでいてくれるのを祈るばかりだった。土壇場になって何度も「プレゼン、展示、ワークショップ希望する」と強く何度もメールでお願いした。そして出発直前いただいた相手校の先生の携帯電話の番号にメッセージを残すのが精一杯で、その後始めてメールの返信がぽつりと届いた。初日の全体会の会場を1部屋取ってくれていた。「プレゼン楽しみにしています。」読んでいてくれたのだ。
グラーツについてまもなく、私は日本で抱えていたそういった日本人的な小さな疑問や心配は、まったく取るに足りないものであったことを学ぶこととなった。
まず、グラーツで得た大きなものの1つは金品や物欲に支えられていない精神的な贅沢さを感じる時間と”Change your thoughts and your change your world”という心の姿勢のであった。
現地では初日、想像していた「青少年国際ミーティング」なるものと実際の運営されていくミーティングのギャップに戸惑ったが、すぐに現地の「イニシアティブを誰かが取ればそれに会わせて臨機応変に行こう」という姿勢が心地よくなった。前もって分からない、計画できない、直前にならないと誰に聞いても分からない。けれど、「それにカリカリせずに、楽しみましょう。みんなこれを成功させたいと集まっているのだから。」という無言の善意に満ちた雰囲気に、そしてUNESCOや参加各校の職員たちの情熱に、日程的には遅くまでのハードな部分があったが、精神的には「大変穏やかな時間」を感じる1週間だった。
穏やかに、素直に、楽しみましょう。
臨機応変に行きましょう。
カリカリしないで行きましょう。
と、そんな精神的に贅沢な時間が流れていた。それが出会ったさまざまな国の人々がみんなとても優しく思いやりがある理由なのかとも思った。人間関係をとても気持ちのよいものにしている何かがグラーツ2003にはあるように感じた。
ヨーロッパの各国の人たちとの交流という現地での経験は言葉では表現できないほど大きな力となる経験だった。そして生徒たちにも私にもさまざまな意味でインパクトを与えてくれた。自らの大きな意識革命にもつながる貴重な経験になったと思う。けれど、この貴重な経験はオーストリアに到着して始まったわけではない。出発する前に、このミーティングに参加することを志した瞬間から、その機会は始まっていた。
この研修の成果の2つ目を挙げるとすれば、それは準備段階で、世界遺産が現代の都市の中に穏やかに混在する古都奈良の美を改めて感じ、当たり前に受け止めていた物事の魅力を再認識する機会である。そしてその再認識の過程で、その一つ一つの魅力の陰にはそれを支える人々の愛情と熱意があることを感じたことである。多くの人たちの努力と愛情に支えられた奈良を伝えに行くのだと生徒たちは熱意をもってとりくんだ。
資料を読み、勉強会をして、奈良のことを改めて学んだ。しかし「きちんと見ないで紹介するのは心がない気がして…」と短い準備期間ではあったが、その中で生徒たちは何度も足を運んだ。
その結果、彼女たちのプレゼンの原稿にはガイドブックにはない案内文があった。法隆寺の境内にたたずむ彼女の透き通る気持ちが伝わってきた。染み入るような静寂の中、そこに漂うお香の香り、時折聞こえる鐘楼の低い響きを伝えている文章に心が温かくなるのを感じた。
今回の世界青少年ミーティングの参加は、グラーツで出会った人々、奈良を愛する人々、その他多くの人々の穏やかな愛情をひしひしと肌に感じ、また、自らの心の持ち様、心の姿勢の大切さが物事を可能にしてゆく力になると認識した時間だった。この経験を一時的な感動に終わらせることなく、これから先の人生で私たちが出会う人々に伝える何かを持つ力にしたいと願っている。


(そうち・みさ/奈良県立郡山高等学校教諭)
※ 奈良グループはクロアチア・オーストリア・チェコ・グアテマラのグループから、引き続き学校・グループ間での交流を提案されています。
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感想文/奈良グループ(生徒)
 

寒竹 麻依子
オーストリアでの一週間の滞在は、私にとって本当に貴重なものでした。日照時間が長いのと、一日にやることがたくさんあったため、毎日が大変長く感じられるほど充実した日々を送りました。ヨーロッパを訪れるのが初めてだったせいもあり、見るものすべてが新鮮で印象的でした。
私は、グラーツの町の雰囲気が大好きです。この独特な雰囲気を作り出している要因は、まず、町の中を流れるムーア川とそこに立つ緑の多い丘です。これらの美しい自然は、完全に町と調和して存在していました。
また、今までに見たことがないくらい、古くて美しい建物がたくさん立ち並んでいるのもその要因の一つです。
そして、もっとも大切なことは、人々が時間の多くを外で過ごしているということです。いつもたくさんの人々が、道沿いに並べてある、喫茶店の外のテーブルでコーヒーを飲みながらにぎやかに話をしており、また町のあちこちで音楽を演奏している人々を多く見かけました。
人々は、楽しく有意義に自分の持つ時間を過ごしているように見え、まるで時間がゆっくり流れているような気さえしました。
私は、この生活の違いに大変ショックを受けました。そこには、私が生きてきた生活、時間の流れとは全く違うものがあったからです。
そして、その中に混じって彼らと同じ時間を過ごし、彼らの生活の一部を自分の目で見られたことを大変うれしく思います。
このプロジェクトは、外国のことを知るのと、外国人の日本に対する印象を知る、良い機会でした。ワークショップの時に、私が書道用の筆と墨で他国の生徒や先生の名前を漢字で書いていると、彼らはとても興味深そうにそれを見ていました。私にとっては日常で当たり前に使っている文字でも、彼らにとっては不思議なマークか何かに見えるらしく、書いてあげた紙を渡すと、みんなすごく喜んでくれました。
また、折り紙を飾っていると、作り方を教えてほしいと言って、男の子も積極的に鶴の折り方を覚えようとしていました。
また、日本のお菓子やお茶をワークショップで出すと、みんな味見して思ったままを顔に表していました。やはり、おかきや餅など日本独特の食べ物は少し奇妙に感じるらしく、あまり好む人はいませんでした。そんな時、食文化の違いを感じました。
この一週間で出会ったすべての人は親切で友好的でした。みんながお互いを知ろうとし、自分の国をアピールしようとしており、質問をすれば丁寧に答えてくれるし、逆に質問をされると、少しでも日本に興味をもってもらえたことにうれしくなりました。
外国の同年代の人と話をすることは有意義だと思います。なぜなら、私が日本を見るのと同じような視点で彼らはかれらでそれぞれの国を見ているわけですから、視点の近さを感じることができるのです。こんな若いうちにお互いを知り合う機会を持てたことは、本当に貴重な体験です。だから、このミーティングに参加できて、本当に良かったです。


(かんちく・まいこ/奈良県立郡山高等学校)
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感想文/奈良グループ(生徒)
 

山口 智子
このサミットに関わった多くの人々のおかげで、私は次の三つのことを実感しました。
一つ目は、他人に対して積極的に話し掛けていくことの大切さです。
これは、私が二日目のワークショップで感じたことです。
サミットの一日目、私は思うように外国の友達を作れませんでした。
実際、私は友達を作るのが苦手で、それほど積極的な人間ではないからです。
しかし、二日目のそのワークショップで、私たちのプレゼンテーションの資料を見ていた生徒に、私は思い切って声をかけました。私は彼がどう反応するのかとても心配でしたが、彼はとても親しみやすい人間でした。このことがあってから、私はワークショップの教室にいた多くの生徒と話すことが出来ました。この体験は、日本人だけでなく、外国人と話すことが、どんなに楽しいかを教えてくれました。
二つ目は、自分に自信が持てたということです。
このサミットで、私は自分が、本当は話すこと、自分の感情を表現すること、新しいことが大好きな人間であるということをしりました。
私は自分自身の積極的な側面を発見したのです。
そして三つ目は、英語がいかに重要なものであるかということです。
私はこれまで、一度も留学したことがないので、英語の本当の必要性についてまったく理解していませんでした。しかし、さまざまな国の人たちとコミュニケーションを図るには、英語ほど良い言語はないと思うようになりました。
このようにして、私はグラーツでの滞在を楽しみました。
帰国して、家に帰り、自分の部屋を見たとき、私は悲しくなりました。素晴らしい旅は終ったのだと思いました。私は、もっと世界を見てみたいです。このまま、「井の中の蛙」のように、日本だけにとどまっていたくはありません。私はかつて、自分の生活以上のことを学んだり、見たりしようとは思いませんでした。自分の可能性も信じていませんでした。しかし今は、将来、さまざまな国の人々と会い、話すことが出来るような、溌剌とした人間になりたいと思っています。この夢をかなえるために、わたしはもっと英語を熱心に学習しようと思います。そしてまた、ドイツ語や国際関係学についても学びたいです。
このサミットの影響で、私の考え方は大きく変わりました。
きっとやり遂げようと思います。皆さん、ありがとうございました。


(やまぐち・ともこ/奈良県立郡山高等学校)
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