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TOPページ >> プログラム >> 第11回 EU・ジャパンフェスト >> 国際青少年ミーティング「世界遺産と未来」


感想文/和歌山グループ(教員)
 

「世界遺産と未来 / 国際青少年ミーティング」に参加して
泉中 ひとみ
6月半ばに約1週間の日程で、2003年の欧州文化首都グラーツ(オーストリア)で開催された国際青少年ミーティングに、和歌山県代表の高校生2人を引率し参加してきました。
グラーツ市内にある学校が、それぞれホストスクールとなり、各国の世界遺産地区より派遣された学生を受け入れ、互いの世界遺産や文化の紹介をするワークショップを行ったほか、様々なイベントや交流会が催されたのです。
旅行や仕事で外国人と接する機会も多いのですが、その折りに、日本の電気機器や車等の工業製品の知名度の高さに比して、文化や自然環境についての認知度のあまりの低さに、愕然とすることが度々あります。その事実をふまえ、生徒たちと話し合い、和歌山県人として自分たちの郷土の何を知ってもらいたいのか、また日本人として世界の若者に何を伝えたいのか、それらを念頭においてプレゼンテーションの準備を進めました。現地では、時間や場所も自分たちで確保しなければならないという予想外の困難もありましたが、結果としては生徒たちの思いやメッセージが十分参加者に伝わったように思えましたので、プレゼンテーションとしては成功であったと自負しています。
また、持参した書道の道具や学校の制服等が呼び水となり、予想以上の多数の国の若者たちとコミュニケーションを図れたようです。日本文化への反響の大きさにより、生徒たちはあらためて自国文化を再認識するとともに誇りに思ったようです。また、友達になるのに言葉の壁や出身国は関係なく、お互いが真剣に向き合い、相互の文化を尊重し理解しようとする態度こそが真の友情を育むということも、実感できたのではないでしょうか。
今、国際化社会を推進するために、時代はやっと国際交流から国際理解へと進みつつあります。相手の文化を理解すること、相手に自分の文化を理解してもらうこと、この相互理解があって、初めて健全な関係を築くことができるのです。私は、21世紀を担う多くの若者がこのことに気付く機会を持てたことにこそ、このミーティングの意義が合ったと考えています。
内容が緻密に計画され、タイムスケジュール通りに運営されていく日本式イベントとは全く異なり、時間も含め全てのことが日々刻々変更されて行くことに、最初はとまどいを覚え、半ばはあきらめ、最後にはそれを楽しめる自分になっていたことに驚きました。帰国後、授業以外の校務や生徒指導等に分刻みで追われる日々に戻った今、あの1週間の時間の流れこそ、私にとって真の異文化体験ではなかったかと感じています。各国の先生方からは日本の学校制度についていろいろな質問を受けたり、それについて話し合ったりしました。しかし、日本の学級担任の仕事はどう説明しても、理解してもらうまでには至りませんでした。文化の壁はあまりにも厚かったのです。日本における教師の仕事の特殊性をあらためて強く意識する結果となりましたが・・・
物事にはいろいろな側面があります。見る視点や見方によって、見えてくる物はそれぞれ異なります。私が体験し感じたことと、生徒たちが見た物は異なっているかもしれません。が、和歌山からの派遣生たちにとっても、このミーティングでの異文化体験が、あらためて日本での生活を振り返り、自ら取り組むべき課題を見つける機会となったことを期待してやみません。


(いずなか・ひとみ/和歌山県立貴志川高等学校教諭)
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感想文/和歌山グループ(生徒)
 

栗川 明子
私は今回世界遺産についての国際青少年ミーティングに参加して本当に様々なことに気づかされ、多くのことを学びました。
まず、出発前の準備期間に日本や和歌山について勉強した時、自分の国や地域の事をいかに知らなかったかを痛感しました。大勢の人の中で「自分」というものを保つ為にも自分を形成する一つの要素である国や地域の事をもっともっと知るべきだと思いました。またオーストリアでワークショップに参加した事も大きく心に残っています。様々な国の文化や人々に触れ、自分も自国や自分の地域について発表する側に立ち感じたことは「違いとは素晴らしい事なんだ」ということでした。そこにいた人々もその人々の文化も一つとして同じものはありませんでした。
そして異なるものに触れることで改めて「日本人」や「日本」、そして「和歌山県」の良さに気付きました。今まで当たり前と思っていたものをまた違った視点で見ることによりそれぞれの新しい魅力を見い出すことができました。また、日本の事について学び説明することにより日本人であることを意識し、誇りを持てるようになりました。
一週間の間、日本の人々を始め本当に沢山の人々との交流を持つことができました。先生方を始めホストファミリーの人々、色々な人にお世話になりました。他国の生徒とはどちらも英語が第二外国語ということもあり、時には意思の疎通が難しいこともありましたが、お互いに伝えよう理解しようと思っている時は分かり合えないときは殆どありませんでした。
この旅で出会った人々は本当に素敵な、私にとってかけがえのない人ばかりでした。「この人と出会えてよかった」そう思う方達ばかりでした。楽しいだけでなくとても充実した一週間でした。このような素晴らしい機会を与えて下さったEUジャパンフェスト日本委員会の皆さん、ユネスコオーストリア委員会の皆さんに心から感謝しています。
今回の貴重な体験を生かしこれからも勉強に励み自己の向上に勤しみたいと思います。


(くりかわ・あきこ/和歌山県立橋本高等学校)
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想文/和歌山グループ(生徒)
 

国際青少年ミーティング「世界遺産と未来、グラーツ2003」に参加して
横山 千裕
「世界遺産と未来、グラーツ2003」最後のパーティ。和歌山県・奈良県からの日本人と、ホストスクールを同じくするチェコ、オーストリアの生徒は、「美」というテーマで短い発表をしました。「美しい自然と遺産を持つ国の生徒同士が、美しい街グラーツで出会いました。」と。
そのテーマの通り、今回の旅は私にとって、いろんな美に出会い、さらに日本人としての美を再認識させてくれるものでした。
私がプレゼンテーションで発表しなければならなかった「熊野古道」。身近な存在であり、実際にその素晴らしさを知っていながら、今まで、熊野古道の歴史と未来に対する想いについて深く知ろうとすることはありませんでした。それが、今回のプロジェクトをきっかけに、語り部さん、本を書いている方など関係する多くの方々の話を聞かせていただくうちに、複合的な熊野の自然、そこから生まれた自然信仰の素晴らしさ、深さを知ることができました。
数年前、南紀熊野体験博というイベントが開催されたとき、「癒し」というテーマが全面に押し出されていました。事実、私も含めて熊野を訪れる人の多くがこれを求めていることもあって、私の中には、「熊野=癒し」のイメージしかありませんでした。しかし、私はもっと大きな意味「自然信仰の精神から、自然に感謝し、共存していくこと、熊野の不思議な形態から、違う者をも認め受け入れる偉大さを持っていること」を知りました。私たちが発信していかなければならないのは、むしろその部分であることも・・・。
参加者である私たち日本人が伝えてきたのは、遺産のことだけでなくもう少し広い意味で日本について、という感じでした。参加者の多くが予想以上に日本について知らなかったからです。それは、日本に関心がないということではなく、アニメや科学製品などを通して日本は知っていても、習慣や文化の面ではほとんど知られていない・・・。日本は、自分たちとはまったく違った文化を持っている、何か神秘的であるとは思ってくれてはいるけれど、それが何なのか具体的に知られていないことは、とても違和感がありました。
ですから、持って行った墨を使い漢字で名前を書いてあげたりすると、とても喜んでくれました。お箸を使う・家に入るとき靴を並べる・お皿を持ち上げて食べたりするだけで「かっこいい!(Cool!)」といわれました。「いただきます。」「ごちそうさま。」には、犠牲になってくれた食材の命・調理してくれた人々への感謝の気持ちを表していることを説明したときにも、自分たちにはない習慣に「良い言葉だ。」と喜んでくれました。民族衣装のパレードでは、話をしたことのない人に「Could you take a photo with me ?」と頼まれました。それもまた、珍しさと自分たちの国とは違う良さを感じてくれたからだと思います。また、ホストシスターとは、こんな話もしました。「日本人の中には、あなたたちのような目の色や髪の色に憧れ、カラーコンタクトを使っている人や茶色や金色の髪に染めている人がいます。特に若い人に多くて、髪を染めている人は、私の友達にもいます。」と言ったら、「ばかだなあ。(Stupid)」と言われてしまいました。「私は、あなたの髪の色も目の色もすごくきれいだと思う。」と。
私たちが伝えてきたことは、日本の習慣のほんの浅い部分でしかないかもしれません。奥深い日本の文化を伝える時間も力も私にはなかったけれど、それでも日頃意識していなかった「日本の美・誇り」を感じました。反面、やはり文化や習慣・歴史・現在の世界情勢などを深く知ることが大切だと感じました。そして、その上に自分の意見・意志を持つことの大切さを感じました。
今回、ホストファミリーや仲良くなった友達と、お互いの国の歴史や戦争について話をしたりもしました。英語を使うことで、たくさんの国の人たちと友達になれました。今回ほど、「英語がしゃべれてよかった。」と思ったことはありません。けれど、どんどん仲良くなっていろんな話をしていくにつれ、「英語は、所詮、意志を伝えるための道具でしかないんだ。」と思いました。大切なのは、あくまで「深い理解と知識・しっかりとした考えを持つ事」そして「伝えたい!」という想いなのです。どんなに英語がしゃべれても、自分の国について知らなければ自分について語れることまで少なくなってしまうと私は思うのです。
今回、私は「日本はおもしろいのに、日本について知っていることが少ないな。」と感じる場面がよくありました。でもこれは、ネガティブな反省ではなく、私には、世界・日本について学び自分を大きくしていく余地がまだまだあるんだという希望なのです。
このプロジェクトは、いろんな国に対する興味を与え、日本の美と誇りを、そして、違うからこそ素晴らしいのだという事に気づかせてくれました。この事を私は絶対に忘れたくないし、忘れてはいけないと思いました。


(よこやま・ちひろ/和歌山県立田辺高等学校)
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