1975年ルーマニア生まれ、ブカレスト在住。 ブカレスト美術大学を卒業後、同大学で写真・映像の修士課程に学ぶ。2004年、ルーマニア・ユニオン・オブ・アーティスツの写真賞を受賞。現在は、写真から映像まで、多様な手法とテーマで作品を制作しながら、ブカレスト美術大学写真・映像学科の教授を務める。 イルフォヴァーヌは、ピントや露出がコントロールできないボックス・カメラを使う。目に見えている風景を正確に写しこむのではなく、不可抗力にあえて自らをゆだね、偶然が生み出す効果を引き受けながら、独自の光景を創り上げていく。くすんだ色合いやぼやけた像、重なり合うイメージを特徴とし、静止画ながら時の動きを感じさせるイルフォヴァーヌの写真作品は、シャッターが切られた、その場に浮遊する空気感や彼の感情を喚起しながら、見る者を幻想の世界へと誘い込む。イルフォヴァーヌは、写真と映像の間を自在に行き交いつつ、視覚表現のさまざまな可能性を追求している。